すべてB'z~たまにB'z以外~

リモートDTMロックユニット「親戚グルーヴ」のコンポーザー"ヒロ・ヴィシャス"が大好きなB'zの楽曲群をデビュー曲~年代順にシングル・アルバム曲を1曲ずつレビューしていきます

Brotherhood

10作目オリジナルアルバム「Brotherhood」

3曲目「Brotherhood」

本アルバムのタイトルトラック。
バンドサウンドのみで構成された、パワフルでポジティブなロックバラード。
ファンやスタッフの方々との絆を現している歌詞から、ライブでもたびたび演奏される曲でもあります。
ストリングスやシンセサイザーを使わずバンド演奏のみで、ここまでエモーショナルで感動を演出するのはさすが。改めて演奏力とアレンジ力の高さを感じました。

イントロから、ドライブの効いた流麗なアルペジオ。ドラムフィルが入り、ポジティブさの中にもブルージーな雰囲気のあるギターフレーズ、TAKトーンの響きが最高です。

Aメロ♪朝帰りで疲れ果てた〜スローテンポで肩の力を抜いた雰囲気、バッキングのアルペジオが優しい。

サビ♪ブラザー生きて行くだけだよ〜ポジティブでパワフルの中に優しさを感じるメロディー。ザクザク刻むバッキングギター、ピッキングハーモニクスがヘヴィでクール!
サビ終盤の♪We'll be alright 〜ライブで盛り上がるコール&レスポンス、最高にキャッチーです。
稲葉氏の力強いヴォーカル、優しい歌詞がとにかくエモーショナル。

Cメロ♪何処でアイツがベソ書いて〜
イントロのアルペジオにメロディー乗せています、稲葉氏が隣で語りかけてくれてるような感覚になります、ギターソロに向けての盛り上がりを担っている部分でもあり、ここは熱いです。

ギターソロ、♪You know what I meanの稲葉氏シャウトと共に唸るダブルチョーキングが最高にロック、メロディアスなフレーズとレガート速弾きが見事に融合して最高にエモーショナル。ポジティブなんだけどなんか泣きそうになるフレーズ、奮い立たせる物を感じます。

ギターソロ後、ドラムフィルからのラストサビ、バンド隊が一体になったブレイクとメロディーのユニゾン部分が鳥肌モノ。

ライブでは、♪We'll be alrightの部分で演奏が止まり、稲葉氏のみの歌唱になる展開がお決まりです、この♪We'll be alright〜のシャウトは悶絶級のカッコ良さです。

歌詞全文。
朝帰りで疲れ果てた体を床に投げ出して
今日あった最悪なNEWS ハッピーなNEWS
思い浮かべていけばまた目がさえて眠れない

BROTHER 生きていくだけだよ
ためらうことなど何もないよ 今更
どうか教えてほしいんだ
苦しい時は苦しいって言ってくれていいんだよ

baby, We'll be alright We'll be alright
うまくいってるかい なかなか大変だよな 全く
こっちだって毎日クタクタになってる
たまにはしょーもないハナシで盛り上がろう
言いたいこと言えるからいつも最後は笑顔で別れられる

BROTHER 生きていくだけだよ
ためらうことなど何もないよ 今更
同じ道をゆくわけじゃない
それぞれの前にそれぞれの道しかないんだ

baby, We'll be alright We'll be alright
We'll be alright
どこかであいつがベソかいて
どこかでおまえがブッ倒れて
どこかでボクがヤケになってる
味方がいないと叫んでいる
みんな生まれも育ちも違ってるし
ベッタリくっつくのは好きじゃない
いざという時手をさしのべられるかどうかなんだ
だからなんとかここまでやってこれたんだ
You know what I mean

BROTHER 生きていくだけだよ
ためらうことなど何もないよ 今更
走れなきゃ 歩けばいいんだよ
道は違ってもひとりきりじゃないんだ

baby, We'll be alright …
We'll be alright …
We'll be alright …
We'll be alright …
We'll be alright …

「Brotherhood」タイトルは「兄弟愛」ですが、家族愛という枠では収まりきらないスケールの大きい歌詞。
B'zに関わる人々を「Brother」と呼んでおり、これらを象徴する内容になっています。
「生きて行くだけだよ」このシンプルなフレーズが非常に深く重い、生きる希望を与えてくれます。
"辛くなったら無理しないで"と強く語りかける稲葉氏に励まされます。
皆離ればなれだけど、俺たちは繋がっている、いざという時に手を差し伸べてくれる、だから1人じゃない。
地元を離れて仕事している人や暮らしている人には、特に刺さる歌詞だと思います。

余談になりますが、本アルバムリリースから約12年後の2011年4月1日に放送された「ミュージックステーション3時間SP」で当時の新曲「さよなら傷だらけの日々よ」と一緒に演奏されたのが本楽曲。
当時、東北大震災から約3週間後の放送でした。被災されて絶望の淵に立たされている方々に"どうか生きて欲しい"というメッセージを伝えるために、本楽曲を選んだのだと思います。
その力強い圧倒的なパフォーマンスは多くの視聴者に希望を与え、番組で共演されたアーティストの方々もB'zにパフォーマンス圧倒されたそうです。

この放送時は歌詞を一部変えて演奏しております。

 

2011年4月1日放送時の音源


www.youtube.com

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