すべてB'z~たまにB'z以外~

リモートDTMロックユニット「親戚グルーヴ」のコンポーザー"ヒロ・ヴィシャス"が大好きなB'zの楽曲群をデビュー曲~年代順にシングル・アルバム曲を1曲ずつレビューしていきます

東京

17作目のシングル「love me I love you」C/W曲「東京」

シリアスでエモーショナルなマイナーメロディーが印象的なヘヴィバラードナンバー。 

「love me I love you」とは楽曲の雰囲気は対象的で、アルバム「The 7th Blues」に入っていてもおかしくない、ヘヴィなバラードです。

静と動のメリハリが楽曲を盛り上がります。

イントロのアコギ、ピアノ、ストリングスの美しいアンサンブルに、引き込まれます。 Aメロ♪変わらない馬鹿な空を見上げ〜マイナーだけど何処か都会的なメロディー、浮遊感のあるバッキングシンセがまた雰囲気があって良い、この静かな感じがたまらない。 稲葉氏の抑え気味なヴォーカルが最高にエモーショナルでセクシー。

サビ♪笑ってる君に出会って ひとつになれる 〜サビ入りでバンド演奏が徐々に始まり、マイナーなメロディー、バッキングのヘヴィなディストーションギターが感情を揺さぶります。

ギターソロは、静かなサウンドをバックにオシャレで控えめなフレーズをアコギで奏でております。 この雰囲気良いですねぇ。

歌詞は「東京で働く主人公の葛藤」を描いております。

「変わらない馬鹿な空を見上げ 男はちょっと戸惑い変わり続けた 遅れぬよう意地をはって町に尾いて走り…」

都会で働き、仕事に忙殺され、流れに乗り遅れないよう戸惑いながらの日々を送り、ふと空を見上げ、虚しく感じる。 空に「馬鹿な」とつける部分が稲葉氏らしい。主人公は戸惑う気持ちをどうにかしたい、空を見上げても何も変わる事はない、なんか虚しさを感じます。

「笑ってる君に出会って ひとつになれる 歓びを知った 柔らかな乳房に抱かれ 夢をにぎりしめる」 忙しい日々の中でも、君に出会い、心の拠り所が出来た、幸せを感じる表現です。

「どこまでも 純粋に日はたち 「成功」の匂いに男は誘われるまま いつまでも「そのまま」の 君の優しさ 重く」 日々が刻々と流れていく中で「成功」を手にする主人公、それにより状況は変わった、でも君は昔から変わらずそのまま、その優しさが重く感じ始める、成功を手にした事で2人に溝が生まれます。

「ひとりでもかまわなかった すべてがうまくいくと叫んだ めまぐるしい光に酔って 君を忘れてゆく」

成功を手にして1人でやっていけるという自信があった、必ず上手く行くと。成功を手にして喜びに浸り、君の優しさを忘れていく。

「探してた 君はただ僕を 待っていたひとり黙って 一番 輝いていた あの日の心を」 「君」は成功を手にする前の主人公の方が、輝いて見えたんですね。 2人は今後どうなったのでしょうか? 気になる所です。 稲葉氏、都会を題材にした歌詞が、結構あるんですよね、これほどリアルに描けるのですからきっと実体験なんでしょうね。

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