すべてB'z~たまにB'z以外~

リモートDTMロックユニット「親戚グルーヴ」のコンポーザー"ヒロ・ヴィシャス"が大好きなB'zの楽曲群をデビュー曲~年代順にシングル・アルバム曲を1曲ずつレビューしていきます

夢見が丘

アルバム「LOOSE」4曲目「夢見が丘」 儚く切ないメロディーが印象的なパワーバラードナンバー。

楽曲の雰囲気としては「The 7th blues」の色がまだ残ってますね。 ファンタジックで変則的なクリーンギターアルペジオフレーズ?にストリングスとピアノの儚いフレーズが絡みます、ギターのロングトーンのブレイクと共に、Aメロへ。

Aメロ♪大地は知らない 人の喜び悲しみ〜儚いメロディーが感傷的です。

Bメロ♪ああ君を想い浮かべるだけで〜リズミカルだけど切ないメロディー、バッキングのギターカッティングが良い。

サビ♪出会い別れ土に埋もれ〜パワフルでエモーショナルなメロディー、稲葉氏の絶唱が素晴らしい、この時期の声質でこのような感傷的な楽曲を歌わされるとよく映えますホント。

ラストサビのヴォーカルとギターのユニゾンはメチャメチャ熱いです。

ギターソロ、中盤のロングチョーキングが超クールでエモーショナル、緊張感MAX、ねちっこいフレーズに感情がたっぷり乗っていて、泣いてます。

アウトロのギターソロは松本氏の真骨頂の泣きフレーズの応酬。

切ないTAKトーンが効果的に使われており、楽曲を引き立ててます。

歌詞の内容は「不倫」だと思うのですが、なんかもっと深い違う解釈あるんじゃないか?と思うのですが、私の想像力はこれが限界なんだと思いました(笑)

「大地は知らない ヒトのヨロコビカナシミ 愛し合い奪い合い いたずらに心たちは乱れてゆく」

"奪い合い"がもう不倫を匂わせてますね、穏やかで揺るがない大地とは裏腹に人間の愛憎劇が当たり前のように行われる。

「ああ、君を思い浮かべるだけで この胸は子供のように ただうろたえるばかりの不始末で 会いたい 嗅ぎたい 抱きたいよ」

主人公は純粋に相手を愛している様子、"嗅ぎたい"なんてフレーズは稲葉氏だから許されます(笑)

「出逢い 別れ 土に埋もれ 陽が沈むように死んでゆく わずかな時をむさぼりあおう 夢を見続けるこの丘で」

人生はいずれは尽きるもの、だからこの生きている瞬間を大切にしようというメッセージにも聞こえるような、なんというか哲学的な歌詞です 。

「先生、あなたの言葉が思い出せない 優しい瞳に何を学んだのだろう わからない」

生きている中でいろんな逆境と対峙する事になりますが、なかなか上手く行かないもの、それらを乗り越える術は学校では教えてくれない、一体何を学んだのだろう?

「純粋になればなってゆくほど 君を奪いたくなる 嘘のない言葉は誰かを深く 永遠に傷つけてゆくの」

相手にのめり込み、純粋になればなるほど本気になっていく、主人公にパートナーがいれば当然周りを傷つける事になります。

「ここに登って 世界を見渡せば 僕はいつも自由になれる 生まれた時に誰もが持っている 聖なる心の丘よ」

君と一緒になれた瞬間、その世界こそが「夢見が丘」なのかもしれません。    

「正しいの間違ってるの 今の僕には何も言えない はかない時を抱き締めあおう 僕は他の誰でもないから」 ダメな事とは分かっているけでこの気持ちは止められない・・・・。

個人的には「本当に優しくなれるのは 色褪せた景色を見てる時」というフレーズが凄く好きです

上手く言えませんがホントに深さのある歌詞です。

この「夢見が丘」はシングルでリリースしても遜色のないクオリティ。 こういう曲を余裕でアルバム曲出来るのが凄いです。

 

 

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