すべてB'z~たまにB'z以外~

リモートDTMロックユニット「親戚グルーヴ」のコンポーザー"ヒロ・ヴィシャス"が大好きなB'zの楽曲群をデビュー曲~年代順にシングル・アルバム曲を1曲ずつレビューしていきます

ギリギリchop

26作目のシングル 
「ギリギリchop」1999年6月9日発売


前作から「HOME」から11ヶ月ぶりのシングル。
テクニカルでスピード感溢れるエネルギッシュなハードロック。
3ピースのバンドのみで構成されたサウンド、重厚感があるのにどこかポップなナンバーです。
現在でもライブのセットリストにもたびたび入り、ライブ終盤で演奏するととんでもなく盛り上がります。
また、コピーが難しいと言われるB'zの楽曲の中でも取り分け演奏難易度の高い楽曲であり、あの松本氏をもってしてもこの曲のレコーディングに望むと時、ギターの朝練習をしていたという逸話があります。
当時、長いソロ活動を経て久しぶりにB'zとして活動を再開、どんな作品出すんだろう?とワクワクしたのを思い出します。

イントロから、激ムズのシャッフルリフ、ミュートピッキングで刻む16分のリズムがとにかく難しく、そこからプリング、ハンマリングを絡めるオブリが絡むというテクニカルなリフ、イントロから見事にギターキッズの鼻を折ってくれます(笑)
稲葉氏のシャウトと共に、シャッフルリフと疾走感溢れるグルーヴを展開。B'zにしては珍しいスピードチューン。
Aメロ♪大体どんな雑誌をめくったってダメ〜早口ロックフレーズ、軽快な節回しが気持ちいい、バッキングのウォーキングベースが最高にセンスいい。
2番Aメロになると16ビートに変わるのですが、この展開、超痺れます。

Bメロ♪
サビに向け、エネルギーを溜めてる感じが、ゾクゾクします。

ドラムフィル→♪ギリギリ崖の上を行くように〜最高にインパクトがあってキャッチーなメロディ。
そしてテンションがぶち上がる稲葉氏の高音ヴォーカル。そして、バッキングギター、凄い事になってます、コードとオブリを上手く織り交ぜた忙しくフレットを移動するフレーズがメチャメチャカッコイイし、グルーヴに重厚感が出てます、とにかくよく動く。
ただパワーコードを刻むだけでない、小技が効いてるのがいかにも松本氏って感じのフレーズ。
ヴォーカル、稲葉氏でも顔を歪ませながら声を絞り出すような高音、これは圧巻です。
♪僕の場合は〜のシャウトのキメは最高にクール。

間奏はリズム隊のカッコ良さの極み、まずはB'zでは珍しいベースソロ、ドラムとギターのみのグルーヴからブリブリ唸るベースが切り込み、ビリーシーンもビックリのエグい速弾きフレーズを展開、これは痺れました。
そしてエグすぎるギターソロ、おそらくB'zのギターソロの中でも屈指の難易度でしょう、火花が出るんじゃないかってくらい、レガート速弾きが凄い、そこに独特のタイム感が入るので、ギターキッズは絶望に追い込まれます(笑)
ドラムも16ビートなんだけど、ドラムソロか?ってくらい小技入れていて、カッコイイ。

ラストサビ前、稲葉氏の早口でまくし立てるボヤキ→ラストサビ、もうテンションMAX。

ラストは稲葉氏の血管ブチ切れてるんじゃないか?と思う鬼気迫る倍音シャウト、ヤバイです。

B'zの魅力が詰まった楽曲、キャッチーなメロディに重厚感のあるサウンド、見事なバランスです。
洋楽ばりのハードロックだけどこれだけポップに聴きやすく昇華させてしまうのはさすがです。

歌詞全文
〜だいたいどんな雑誌をめくったってダメ ため息でちゃうワ
僕に似合う服なんかはありゃしないのよ 世紀末の流行色

全部はおまえにゃあわせられないよ
がっかりさせてごめんねなんてネ

ギリギリ崖の上を行くように
フラフラしたっていいじゃないかよ
それでも前に行くしかないんだから
大丈夫 僕の場合は。

今じゃ誰も心配なんかしてないだろうな どうぞ攻撃してもいいよ
別に無鉄砲なんかじゃないんだよ アタマもそこそこ使ってる

たまに苦しくて痛いのが 気持ちよかったりなんかしたりして

ギリギリの感じなんだよ好きなのは
なまぬるい温泉はまだちょっとでいい
きわどい快感に冒されて
楽しめなきゃまずいんじゃないの

うかれっぱなしとはまたちょいと違う
シマリがないとまたみんなにコソコソ笑われるぞオマエ

ギリギリじゃないと僕ダメなんだよ
おねがい さむい目で見つめないでよ
自分のペースでやらせてよ
じゃないとすぐにつぶれる

ギリギリ崖の上を行くように
フラフラしたっていいじゃないかよ
それでも前に行くしかないんだから
大丈夫 僕の場合は〜


自分のペースて物事を進めて行きたい、他人から見ればそれがダメだと思われていても良い、その方が上手くいく、僕の場合は。
安定を求め、刺激がない生温い環境は自分をダメにする、たまにはストレスかけて自分を追い込む事も必要、でも辛い中にも楽しさを忘れないように。
何も考えてないように見えるかもしれないけど、ちゃんとこんなふうに頭も使って考えてる、自分達がどんな風に進んでいけば良いのか。

私の中での歌詞の解釈はこんな感じですかね。
稲葉氏の言葉はいつの時代も私の背中を押してくれます。

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