波
ソロアルバム「マグマ」
4曲目「波」
エスニックな雰囲気で波に揺られているかのような錯覚に陥る浮遊感たっぷりのバラードナンバー。
シングル曲がない本アルバムのシングル的立ち位置楽曲で、フルMVも作られ、プロモーションでバンバン流れていたイメージがあります。
ドロッとしていて、暗い雰囲気は本アルバムを象徴する楽曲。
イントロ、アコギとエスニックなリズムに、シンセ?で奏でられるフレーズ、このフレーズこそ「アンニュイ」という言葉がぴったり、ガッチリ心掴まれました、これホントにもうどストライクです。
Aメロ♪朱い朱いくらげのようにとろけて行く太陽〜暗めで気だるいメロディー、低音ヴォーカルがメチャメチャセクシーです。
サビ♪嵐の夜の波のように〜メロディアスで妙にキャッチーなメロディー、浮遊感のある雰囲気がたまらないです、この物憂げな感じが稲葉氏のセクシーさを際立たせてます。
間奏はフォーキーなアコギソロ、シンプルだけど優しいフレーズ、情感たっぷり、癒やされます。
Cメロ♪まばたきほどの〜なんかメチャメチャ切ない、ダメ押しの切なさ。こういうヴォーカルアプローチは、B'zでは聴けないですね。
ラストはアコギバッキングに乗せ、♪もっと奥へ〜の殺し文句、稲葉氏の色気がダダ漏れです。
歌詞を全文載せておきます。
「朱い朱い海に くらげのようにとろけてゆく太陽 君がすぐにどこかに行かないように 手を握ろう もうすこし動かないで 胸の鼓動静まるまで 」
「まだ幼い闇のむこうに 星たちが浮かびあがり 君は群青(ぐんじょう)に吸い込まれるように 消えてゆくの わかるよ これ以上は もういっしょにいてはいけないと」
「嵐の夜の波のように 見えない何かにおびえて 道の前で 迷い 立ちどまっている なくすものに はじめて気づいているから 」
「すがりたい人も 待つ人も全部 なくしてしまいたい 本当にひとりきりになって さまよってみたい そんな勇気のない 自分を笑ってまた嫌になるよ」
「寄せてはかえす波のように いつでもゆらゆら揺れている 安らぎも不安も 消えることはない 他人(だれか)を見つめて みんな生きているから」
「僕が おぼれてるのは よけいなものの海なんだろうか… 」
「まばたきほどの時に沈む 人を幸せにできる鍵があるという 」
「なにもかも愛してみたい 大きくこの腕を広げて 本当は君をまるごと 包んでみたいよ そして無限の海を潜ってゆきたい もっと奥へ…」
とにかくこの歌詞は、夕方の海の風景の描写が素晴らしい、幻想的な表現というかユラユラと気だるく漂っている感じがヒシヒシと伝わってきます。
比喩表現が秀逸。
歌詞の内容は、予期せぬ別れを描いておりますが、自傷的で心を閉ざしを憂い帯びた感じの大袈裟な表現は実に稲葉氏らしいと感じる。
MVは特にこの憂いを帯びた稲葉氏の表情や仕草等がメチャメチャかっこ良く、目で殺せるほどギラギラしております。これにヤラれた女性多いと思います。
もちろん私もやられました(笑)