すべてB'z~たまにB'z以外~

リモートDTMロックユニット「親戚グルーヴ」のコンポーザー"ヒロ・ヴィシャス"が大好きなB'zの楽曲群をデビュー曲~年代順にシングル・アルバム曲を1曲ずつレビューしていきます

ザ・ルーズ

アルバム「LOOSE」 2曲目「ザ・ルーズ」

明るくパワフルなゴージャスブラスロックナンバー。 前曲「spirit loose」から間髪入れずに切り込んでくる所が凄い爆発力。 ハードロックとポップが完璧に融合し、「The 7th Blues」からの進化が見て取れます。凄く明るい。

イントロから疾走感溢れるリズムにブルージーなギターリフが炸裂、有り余るパワー爆発させる感じが凄い迫力。 ポジティブなブラスセクションが加わりテンションMAX。 いきなりサビ♪Oh yeah 頭が痛い 何も決まらない〜演奏もさる事ながら、いきなりこのパワフルなメロディーに稲葉氏のテンションMAXなヴォーカルがもう最高です。

Aメロ♪みな就職活動そわそわ始め〜 ロックなメロディー、リズミカルなヴォーカルが印象的。バッキングギター、松本氏のドライブサウンドの効いたソリッドでワイルドなカッティングも超クールです。

Bメロ♪ハヤクオワリタイ ヤッテランナイベイベー〜メロディーというかコーラスに近いですね、キャッチ―でユニーク展開です。 バックの稲葉氏の語りが最高にコミカル、でもカッコイイ。

サビ♪Oh yeahあたまがいたい あの単位も足りない〜このサビの「♪将来のヴィジョンはインザダーク」のメロディーと稲葉氏のヴォーカルの抜けが好き、凄くB'zっぽいんですよね。

サビ入り前、他の楽器やエフェクトを使わずドラムのみのフィルが凄くバンド感出ています、シンプルだけど上手く隙間を埋めてる感じします。

ギターソロは松本氏のアメリカンフィーリング溢れるブルージーなタイム感フレーズ満載、凄くロック。ギターの5弦6弦を詰め込むように弾くフレーズが特にロック感じます。 ソロ終盤でのピックスクラッチもGood。 ストラトキャスターをジャキジャキと歪ませたサウンドはこのアルバムならでは、他の作品ではあまり聴けないので大変貴重かと。

ギターソロ後♪シャキシャキ流れるタイトなリズムに〜

シングル「ZERO」のラップを彷彿させます。

このドラムのグルーヴとサウンドが超気持ちいいんです。

歌詞は「周りに流されず自分は自分のペースで」という事を歌ってますが、稲葉氏の大学時代(ほぼ実話)をモチーフにしたボヤキ、不安は共感できるのではないでしょうか。明るい楽曲に対して少しネガティブな感じの歌詞の対比もまた良し。 「皆が就職活動する中、自分は未だに家庭教師」なんてモロに実話ですよ(笑) ロックな曲なのに「家庭教師」「就職活動」「ファミコン」なんて歌詞が入ってるのも言葉タブーを作らない稲葉氏らしいフレージングセンス、ホントに自由。

「OH YEAH あたまがいたい何も決まらない 誰かが僕をせかすよ でなんで今すぐ決めないといけないの なにがそんなに大事なんでしょう 愛しい愛しい僕なりのタイム まぁ ゆっくり見極めさせて I don't know I don't know 今はぜんぜん I don't know まだちょっとルーズにやらして まだちょっとルーズに I'm on my way」

この楽曲で1番伝えたい部分ではないかと、人からは「ああしろ、こうしろ」と言われるが、それは今じゃなきゃいけないか? 後でちゃんと結果出すから、今はとにかく自分のペースでやらせて欲しい、一見ダラダラやらせて欲しいと怠惰な感じがしますが、その裏にはしっかりとしたヴィジョンを描いていて、そこからくる自信の現れなのでしょう。

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