すべてB'z~たまにB'z以外~

リモートDTMロックユニット「親戚グルーヴ」のコンポーザー"ヒロ・ヴィシャス"が大好きなB'zの楽曲群をデビュー曲~年代順にシングル・アルバム曲を1曲ずつレビューしていきます

Mannequin Village

14作目のシングル「Don't Leave Me」C/W曲「 Mannequin Village」 

ホーンセクションを導入した、ヘヴィでミドルテンポなアメリカンハードロックナンバー。

シングル曲「Don't Leave Me」よりもキャッチャーなので本楽曲の方がシングル向きだとは思いますけどね、どことなく「ZERO」っぽい雰囲気(まぁでもサビのインパクトは「Don't Leave Me」の方が上ですかね)

イントロは乾いたサウンドのギターアルペジオ、そこからミドルテンポのリズムに、低音が効いたゴリゴリのハードロックリフにホーンセクションの絡みが最高にクールでゴージャス。

Aメロ♪最新をまとう マネキンヴィレッジで〜符割りやメロディーの乗せ方は洋楽ロックっぽい。バッキングギターもオブリを多用しフラット間を動き回ってます。

Bメロ♪欲望のシステムに 呑みこまれた〜クリーンアルペジオに、マイナーメロディーがアクセントになってます、ヘヴィなサウンドの中の束の間のオアシス。

ここでイントロに戻りAメロ→Bメロそしてやっとサビ、これは「ZERO」と似た曲展開。

サビ♪だれがわるい 教えて I don't know くだらない〜キャッチーなサビ、ヘヴィなサウンドと相まってカッコいいです、一聴すると「だれがわるい」の部分、英語詞に聞こえるんですよね、英語詞かな?と思ってよく見たら、日本語だったので、発音の仕方や符割りと言葉選びのセンスが凄い、自然に聞こえる。 稲葉氏は日本語で英語っぽいニュアンスを出すのが上手い。

歌詞は「田舎を捨てた主人公が華やかな都会の暮らしに溺れ、自分を見失っていく」という内容。 非常にリアルで、退廃的な歌詞です。

「最新をまとう マネキンヴィレッジ 迷う君を優しく呼び止めて」 のっけからタイトルの「マネキンヴィレッジ」が出てきます、これは「都会」を皮肉った表現、よく「マネキン」というワードが出てきたのと感心。 感情のない人の集まり、都会の冷たい雰囲気が伝わってきます。

「欲望のシステムに 呑みこまれた 君の眼は マエしか見えない」

都会の誘惑に飲まれ、主人公はもう周りが見えなくなり溺れてしまってます。

「田舎の同級生に見せてやりたい アカぬけたこの身を」

ここで今のイケている姿を田舎の同級生に見せたいという欲求があるカワイイ一面が見れます(笑)

「憧れの街に住めりゃ幸せ 金を喰い 夢を喰い no way out かまわない」

「近頃少し 胃が痛いけれど 友情も 愛情も たまにゃ 壊れる 華に溺れ もうどこにも戻れない」

憧れの都会に住めた事で満足してしまい、遊びでお金を使い果たし、いつの間にか夢までも無くす、もう逃げれない、それでもかまわないと自分見失う。

古いモノは捨て、流行りモノを追い求めた結果、友達も恋人も失ってしまった主人公、大事なモノを失っているのは分かってはいるけど誘惑に勝てなかったという、救いようのない結末に。

このダークな歌詞はB'zの暗黒時代を象徴してます。 

 

f:id:kanachiha:20200727235328j:plain