すべてB'z~たまにB'z以外~

リモートDTMロックユニット「親戚グルーヴ」のコンポーザー"ヒロ・ヴィシャス"が大好きなB'zの楽曲群をデビュー曲~年代順にシングル・アルバム曲を1曲ずつレビューしていきます

TONIGHT (Is The Night)

アルバム「IN THE LIFE」2曲目「TONIGHT (Is The Night) 」

16ビートのセクシーでアダルトなナンバー。

B'zにはこの手のアダルトナンバーいくつかあるんですが、この楽曲が最高峰です。

正直、本アルバムの中で1番好きな曲。 終始「夜」の雰囲気が漂っており、それがホントにたまらないんです、正に雰囲気で楽しむ楽曲。

イントロはドラムのフィルから始まり、サックスとギターのユニゾンでサビメロディをなぞる展開、このサックスが非常にムーディで、色気が倍増。

Aメロ♪はじけるように抱き合おう~超セクシーな雰囲気。 サビ♪ゆれておよいで tonight's the night~サビがややダンサブルになり、グルーヴが気持ち良く、アダルトな雰囲気最高潮。このグルーヴとメロディが妙に癖になる。

カッティングにも定評がある松本氏、この楽曲では跳ねたカッティングが光ります、これがアダルトな雰囲気を倍増。 珍しくギターソロ以外ギターが歪んでないのが非常に新鮮。

ギターソロは超セクシー、稲葉氏がこのソロを絶賛しておりました。

そして、この楽曲のグルーヴの肝はベース。

ローポジションからハイポジションへ目まぐるしく移動するフレーズが超グルーヴィー、このフレーズがザビのダンサブルグルーヴを産み出しております。

よく考えたこのフレーズ、センスが素晴らしい。 B'zの編曲能力の高さ、楽曲の振り幅の大きさを感じさせます。

歌詞は稲葉氏が「クリスマス」をイメージして作詞、稲葉氏自身(楽曲作成当時)」このような楽しいクリスマスを過ごせてなかったので、クリスマスへの憧れを託した」と語っております。

「広げた羽に身を委ね 聖なる夢に気を失う 闇の果てまで FLY 愛するゆえに HIGH 不条理ならば CRY 時が過ぎても SHY」 等、意味深なフレーズが散見されますが、雰囲気が伝わってくるので、これで良しです。雰囲気重視の楽曲なので。

稲葉氏のこういうセクシーな雰囲気を言葉で現すセンスも素晴らしい。
 稲葉氏のヴォーカルは終始声を張り上げる事なく、中音域でハスキーな声質で抑え気味な歌唱が新鮮でエモーショナル、特有の語尾をしゃくる感じが何とも色気があります。

この曲を歌うにあたり稲葉氏曰く「山下達郎さんになりたいと思った」との事で、この曲のレコーディング時たまたま風邪を引いてしまい、声がいつもよりしゃがれてしまったとの事、それが逆に曲にマッチしたという正に「怪我の功名」。

f:id:kanachiha:20200501125846j:plain