愛のままにわがままに 僕は君だけを傷つけない
1993年3月17日リリース 12作目のシングル
前シングル「ZERO」のハード路線から一転、再びポップ路線に回帰。バンドサウンド主体でポップさの中にロックさも兼ね備えてます、メロディーが素晴らしく、テンポも良く、ダンサブル、コンパクトに上手くまとめられており、あっという間に駆け抜けます。
私がB'zを知った楽曲であり、B'zと言えば?本楽曲というイメージが凄く強かったです。
日本テレビ開局40年記念1993年版ドラマ「西遊記」の主題歌にもなっており、ドラマのイメージとマッチして、「凄くカッコいい曲」という記憶があり、今改めて聴いてもやっぱりカッコいい。まずタイトルの長さからしてインパクト大でしょ。
イントロのオリエンタルなストリングス、もうこの美しい旋律に一気に心持っていかれます。 このストリングス後にソリッドなギターサンプリング音が鳴り、ダンサブルなリズムにシンセがサビメロディーをなぞる展開、この異様な展開に、初めて聴いた時はカッコ良すぎて衝撃でした。
Aメロ♪もう信じられないとつぶやいて~このリズミカルなメロディーが癖になる、バッキングのクリーンギターカッティングがより軽快さを演出。
Bメロ♪ぴたりと吸い付くように 相性良い事分かってる~サビへ溜めてる雰囲気がたまらない、バッキングギターもディストーションサウンドに変わり、一気にロックっぽさが増す。
サビ前コーラス♪Can you here me baby→♪愛のままに わがままに~サビの高揚感がたまらない、適度にロックでメロディーもキャッチー。
サビ前コーラスはB'zがよくやる手法、この楽曲はこれの象徴的楽曲であると言えます。 ギターソロ後、イントロのオリエンタルなストリングスのメロディーを歌うのですが、これがまたエモーショナル、稲葉氏のハスキーで中音域のヴォーカルが光りますね。
この楽曲のグルーヴの気持ち良さは、何と言ってもハネたベースフレーズ、1音1音切りながら弾いてる感じが、もの凄くダンサブルなグルーヴを産み出してます。
松本氏のギターは結構斬新な事やってます、特にサビのバッキング、パワーコードの間に、ハンマリング・プリングを駆使した、リズミカルなフレーズを織り交ぜ、単音ミュートしながら、音階を上下する松本氏特有のフレーズが炸裂。 ギターソロは一気に駆け抜ける速弾きフレーズ。
歌詞は「究極にわがままな男が彼女を振り回す」という内容。
女性に振り回される事が多いのですが、今回は珍しく男の方が振り回します(笑)
「そう信じる者しか救わない せこい神様 拝むよりは 僕とずっといっしょにいる方が 気持ちよくなれるから」 なんちゅう歌詞、神様と自分を比べるなんてメチャクチャポジティブな主人公。
「太陽が凍りついても 僕と君だけよ消えないで」 振り回されてるのに、こんなにも情熱的に愛情表現されたら、彼女も、そんな男に夢中になっちゃいますよね(笑)
ちなみにこの楽曲、202万枚の売上、今では考えられないダブルミリオン(凄すぎる)を達成、B'z史上最も売れたシングル曲。
でもライブではあまり演奏されません、稲葉氏曰く「ライブではノリにくい曲」なんだとか、言われてみるとあまりライブ向きではないような・・・確かにCDで楽しむ楽曲ですね。