それでも君には戻れない
アルバム「IN THE LIFE」8曲目 「それでも君には戻れない」
マイナーで切なくポップなナンバー。 サウンドは疾走感があり、荒々しくも妙にポップです、歌詞の内容もあってか全体的に湿った雰囲気。
ギターのスライド音から爆発的にバンド演奏が始まるので、疾走感全開。
サビメロディをギターとシンセがユニゾンで荒々しく奏でる部分は超エモーショナル。
アレンジの展開が「もう1度キスしたかった」と似ています。
間奏の演奏が止まる所、アウトロのガットギターアルペジオの所なんて正に。
♪それでも君には戻れない~のバッキングギター、単音ハンマリング、プリングで跳ねたようなバッキングフレーズから流れるような決めの速弾きフレーズ、ここ何気に凄い事やってる、この速弾きフレーズ、フュージョン系?のミュージックのようなアプローチ。
アウトロで疾走感のある演奏から 急にワルツ調?のガットギター3拍子アルペジオに変わる所、ドラマティック。ここのアルペジオをバックに奏でられる松本氏の切ないギターフレーズが素晴らしい。 稲葉氏の悲痛な叫び「Oh yeah!」で再びスロウなバンド演奏に、主人公の引き裂かれそうな気持ちがTAKトーンに重なる、ギターが歌ってます。
編曲、凝ってます。
歌詞は「仕事で忙しくて構ってあげられなかった彼女に突然ふられた」という内容。
主人公の男の堕落した生活ぶりをドキュメント調に表現しております。
「自分だけが 忙しいと 勘違いしてる人に いつまでも 合わせられないと テーブルに鍵が横たわる」
2人は同棲していたような描写ですね。 心に余裕が無くなると「自分だけが忙しい」と思っちゃうんですよね、私もあります(笑)ダメだと分かっていても。
これを第3者目線で鋭く指摘しており、彼女が愛想を尽かした原因です。
「ひとりになりたいと願ってたことが信じられない やめた煙草にまで手を出す始末 」
2人の関係は上手くいっていると思っていたけど、まさか自分が彼女がここまで別れたがっているだなんて思わなかった。二人の気持ちのすれ違いを感じる描写。
やめた煙草に手を出すという表現が主人公の気持ちび動揺が見てとれ、 やがて「耐えきれないほどの 後悔の波が押し寄せ」自暴自棄になります。
個人的に、作詞が上手いと部分があります。
Aメロの入りフレーズ「退屈な番」「眠れない」の語感が英語に聴こえるんですよね、改めて聴くと日本語だったんだと(笑)元は英語詞がハマる符割りかと、現に同じメロディでI don't know why、Everydayと英語になっていますが、ここを日本語で違和感なくはめられるセンスというかフレーズ選びが上手いですよね。