「憂いのGYPSY」
アルバム「IN THE LIFE」4曲目「憂いのGYPSY」
壮大なアコースティックバラードナンバー。 アメリカのロックバンドを意識して作られた楽曲のため、雰囲気が良く出ていますね。
ドラムフィルから稲葉氏のシャウトから曲がスタート、スローな8ビートに哀愁をおびたギターフレーズに心掴まれます。
Aメロ♪もしも時が止まり 色褪せない写真のように~シンセを使わず、アコースティックギター主体のサウンドがシンプルでこの楽曲のアコースティックな世界観が出ております。
Bメロ♪君が魅力的なほど ~遊感のあるメロディが美しい。
サビ♪誰も好きにならないままで~サビは、J-POP感を出していないというか、サビを強調していない所がブルージーなロックバンド感出ています。メロディは終始哀愁が漂います。
松本氏のギターは曲を引き立てるために引っ込み気味ですがギターソロ、エモーショナル。
歌詞は「ジプシー=放浪者の不安と葛藤」を描いており、この楽曲の哀愁感にピッタリの歌詞。
「もしも時が止まり 色褪せない写真のように すべてがこのままだったとしたら 愛の速度なんか気にせずに 君の胸に抱かれていられるのに」
「いくつもの恋を乗り継いで人を傷つけて 君に会った」
この歌詞の主人公であるジプシーとは、放浪者というか、自由気ままに生きてきた男で、何かに縛られて生きていたくないという気持ちが伝わってきます。
きっと将来を考えてる彼女がいるのでしょう。
「君が魅力的なほど 僕は臆病になってゆくよ」
「なにかひとつを守ってゆける 勇気と自信がまだないけど」
いろんな人と出会った中で1番 魅力的な彼女と出会い、将来の事を考え始めますが、そこで「自分が守って行けるのだろうか?」という不安が芽生えます。
「何もしょわずにずっといつまでも 街をあるいてはゆけないよ」
主人公が今後彼女との将来への覚悟が垣間見れます。
この覚悟は「結婚」という解釈も出来ます。
結構男の方が結婚になかなか踏み切れず悩むパターンが多いように感じます、このような悩みがある方には共感できる歌詞ではないでしょうか。
この楽曲、個人的にこのアルバムの中では地味な印象、なんせこのアルバムには「ALONE」「もう1度キスしたかった」のバラード2大巨頭の存在が大きすぎるので。 おそらくこのアルバムで1番聴いていない楽曲かも、こんな良い曲なのに・・・すみません(笑)