The Wild Wind
25作目のシングル「HOME」C/W曲
「The Wild Wind」
どこかダークでシリアスなアコースティックロックバラードナンバー。
「HOME」とは対照的で、「哀愁」「アウトロー」って言葉が合う。
映画「不夜城」の主題歌となった本楽曲、この映画の雰囲気にピッタリだったのを覚えています。
アコギのコードストロークに、松本氏の哀愁を帯びたギターフレーズが炸裂。
Aメロ♪夜の風は何処までも優しく〜感傷的で哀愁のあるメロディー、シンプルなアコギコードストロークがヴォーカルを引き立てます。
松本氏によるセンス爆発のギターオブリガードのオンパレード。歌モノにブルージーなオブリをやらせても天下一品です。とにかく渋い。
サビ♪戸惑いを噛み砕いて〜シリアスでダークなメロディー、退廃的な雰囲気を纏い感傷的で絞り出すヴォーカルがたまらない。
♪貪るでも忘れない忘れないでしょう〜の畳み掛ける部分が超最高。
ラストサビではスリリングなシンセバッキングが曲を盛り上げます。
ギターソロ、テクニカルな事は一切やってませんが、繊細なチョーキングプレイで感情表現するのさすが松本氏、こういうプレイが1番難しいのかもしれませんね。
CDリリース当時音楽番組に出演した時、稲葉氏が珍しくアコースティックギターを弾きながら歌唱する姿が凄く新鮮だったのを覚えてます。
"夜の風は どこまでも優しく
人の隙間を すり抜けて ブランコ揺らす
街を歩いて 手軽な物語探して
傷付かないように 僕らは生きてたのに
戸惑いを噛み砕いて 痛い程 細い体 抱きしめ
戻れない道へとまた 踏み込んでしまう
知らないことなど きりがないけど
なにもかも さらすように求めあう
瞬間は確かにある
忘れない 忘れないでしょう
吹き抜けるように 君 消えました
心に小さなトゲを 残したままで
風に乱された 季節が またひとつ 過ぎてって
次から また次へと 誰もが貪る
でも忘れない 忘れないでしょう
吹き抜けるように 君 消えました
交わした ぬくもりだけが 僕を包む"
失恋した模様を描いていますが、抽象的な表現で構成されており、"失恋"だと核心めいた事は言っていないので、どのシーンにも当てはまる歌詞かと。
こういう抽象的な歌詞を書くのが本当にお上手です。
