恋じゃなくなる日
ミニアルバム「FRIENDS」scene3「恋じゃなくなる日」 切ないメロディーが強烈に冬を感じさせるナンバー。
イントロはブレイクの効いたバンド演奏に、サビメロディーをなぞるシンセに激しいギター、TAKトーンの咆哮、イントロから重厚感があります。
Aメロ♪冬の海辺をあてもなく歩いて~ギターのクリーンカッティングバッキングに憂いのあるメロディー。
Bメロ♪言いたい事が体の奥で、渦巻いてるけど~切ない気持ちをグッと溜めてます。
サビ♪うつむく仕草に 孤独の疲れが~キャッチーなのかな?ひたすら切ないメロディーがエモーショナル、そして儚い。
間奏はB'zには珍しくピアノソロ、これがまたお洒落な雰囲気を出しています、凄く新鮮、実験的な感じます。 アウトロに松本氏の感情爆発ギターソロを持ってくる演出がとてもドラマティック、正に歌うギターであり、B'zの楽曲群の中でも屈指の名演です。 歌詞はこのsceneのテーマは前回の再会を経ての「葛藤」を描いてます。 この「恋じゃなくなる」というのは、「別れてしまう」事なのか?「今まで以上に強い関係になり、やがて結婚」なのか?どちらでも解釈できますね。 どっちの意味なんだろう?と考えさせられるフレーズがちらほら。
「言いたいことがからだの奥で渦巻いてるけど 言葉にできないそのことに 今はいらだつこともないよ」
「君の部屋のソファーにもすわった でもけっして昔と同じじゃない 」
再会を経て、昔楽しく付き合ってた頃とはまた違う関係になった事を示唆をしています。
「ひきずることでも突き放すことでもない 曇った気持ちを抑えてる」
「強い戸惑いを意味のない笑顔にすりかえてまた戸惑う」
「僕らが追ってる夢は本当は同じものかもしれないけど 恋はいらないとつぶやく僕はただのひとりよがりだろう」 主人公の葛藤する気持ちを描いております。
「冬の海辺をあてもなく歩いて 二人で貝殻集めて 人もまばらな橋の上のベンチで いつまでも波音を聞いている」 「小さな貝殻にひとつずつ絵を描いておもいでを砂に埋めてゆく」 個人的に、好きなフレーズ。 恋愛小説ばりに美しい描写。 よく思いつくなぁ。
この楽曲、怪物級の名曲「いつかのメリークリスマス」が目立ち過ぎているので、地味な立ち位置になってますが、とんでもない名曲です。