Sweet Lil' Devil
アルバム「The 7th blues」DISC2 2曲目「Sweet Lil' Devil 」
バンドのスリリングなライブ感溢れるグルーヴが味わえるナンバー。
これはJ -POPという枠にはハマらないでしょう、もうハードロックです。
B'z流ハードロックの原型。
怪しいシンセフレーズが鳴り響き、空間をぶった切るかの如く、バンド隊のユニゾン演奏が楽曲の幕開け、ギターのグリスダウンとピックスクラッチからまずかっこいい、グリスダウンとピックスクラッチでこのカッコ良さを出せるのはエドワード・ヴァン・ヘイレンか松本氏しか知りません(笑)
♪愛の名のもとみだらな売買が執り行われ〜B'zならではラップとはまた違う言葉を詰めるだけ詰めた早口フレーズ、シャッフルリズムのバッキングギターがクール、コピーはかなり難しい、運指やフレージングはシンプルですが、リズムをとりながらこのノリを出すのはホントに難しい、弾いてたら訳分からなくなりますきっと、松本氏ならではのタイム感です。
♪何もあげるものなんかない〜パワフルで力強いメロディー、時折入る速弾きオブリガードが効いてます。
中近東風?のキメフレーズからの♪消えてよ見えないとこまで飛んでいけよ(get out of me)〜ギターリフとヴォーカルのユニゾンが非常に中毒性高い、キャッチーなコーラスも相まって超ハードロックです。
♪遊びにいきなよ hu!〜のギャングボイスがロックですねぇ、アメリカンロックの影響を感じます。
2番♪革新だなんだと欲なさげな花火打ち上げながらも〜の部分なんて、どうやって作曲したんだろう?セッションでやらないとこういう自由度の高い雰囲気にはならないだろうなぁ、斬新。 このヴォーカルは緩急つけながらこのノリを出すのは難易度が高い、B'zの楽曲の中でも特にヴォーカルの難易度が高い楽曲でしょう。
間奏になるとアドリブ感溢れるスリリングなドラムソロフレーズの応酬にブルースハープソロが最高にクール、ギターソロは松本氏特有のタイム感フレーズのオンパレード、弾けたとしても、このノリとニュアンスを出すのは相当難しいでしょう、もう訳分からない感じになってます。
ギターソロ後は、レッド・ツェッペリン「Heartbreaker」のソロフレーズがそのまんま入ってます(笑)オマージュとして楽しみましょう。
ラスト♪消えてよ見えないとこまで飛んでいけよ〜このメロディーで音階が上がる部分、狂ってる感が最高にロック。
アウトロ♪Sweet Lil' Devil〜セクシーな低音コーラスの後、低音リフで押し切るグルーヴ展開に♪Sweet Lil' Devil gettin`youのコーラスが最高に痺れます。
ブレイクダウンして超ブルージーなブルースハープソロで終了、ホントに天才的なアレンジ。
歌詞は「超かわいい小悪魔な女性からしつこく言い寄られる」という内容。
「愛の名のもとにみだらな売買が執り行なわれ 盛り上がりに欠けるタダしい人たちの不毛な論争仰山 だのになのにおまえときたら世間に見向きもしないで 情熱の塊りを俺にぶつけてくる困った昨今」
当時の社会情勢の事を言っているのでしょうか?援○○際や政治家達の国会答弁等、世間は何かと騒がしいが彼女はそれに目もくれず、自分に対しての情熱をぶつけてる。 まぁ女性からかなり言い寄られて迷惑なのでしょう、まぁ何とも贅沢な状況(笑)
「なんにもあげるものなんかない きらいなんだから 時間を無駄にしなさんな 遊びに行きなよ」
相手をストレートに嫌いと表現してます。
「消えてよ 見えないとこまで飛んでいけよ ないない 何度も言わせるなよ 脈はない 消えてよ 見えないとこまで飛んでいけよ」
これでもかというくらい過激な表現、初期からは考えられないくらい過激です。
「ワナだぜ だれか俺をはめようとしてる」
疑心暗鬼になる主人公、当時のB'zは人気絶頂(今も人気ですが)スキャンダルを欲しがるマスコミも多かったでしょう。リアルな気持ちを吐露したのでしょうか?
「そこはやめて せめないで」
嫌い嫌いと拒絶する相手に対して、何か弱みを握られてるのでしょうか? 意味深。 「待ってよ そのかわゆい顔はひきょうだぜ」 最終的には、可愛いさに負けてます(笑)嫌い嫌い言っておきながら、魅力的な所もあるんだよなぁと小悪魔な女性に惹かれてしまう所がもう稲葉節ですね(笑)
Aメロ・Bメロ・サビという概念が無いような楽曲だと感じます。